この北町で(217) −あの人 この人−

    
        子どもたちに働きかけて10年             

                                       北町2丁目  平 井   妙 子

北コミセンの春の催し、さわやかまつりに参加してはや10年になります。子ども達へ「や

ってみよう」と呼びかけ、毎日の家庭生活で大事にしたいことを、興味を持ってすることが

内容です。先ず、起きた時間と寝た時間をシールを貼って参加。食器並べの時はお箸やスプ

ーンも用意して、和食と洋食の食器をテーブルマットの上に並べます。洋服をたたんでし

まう時もあります。毎回入れているのは、子どもたちの年齢にあわせた一日の野菜の量を秤

に載せて目で見ることです。3歳からの子どもたちが参加して、楽しそうに野菜を計ってい

ます。青菜や芋は必ず入れてもらいます。ご両親も一緒なので大人の量も載せてみますと

こんなに食べていない等と感想が出ます。楽しい時間が過ぎます。


全国各地にある友の会の一つが東京第三友の会です。友の会は「婦人之友」の愛読者の願い

が集まって
1930年に発足しました。家庭生活を土台として子どもたちの育つ社会をよきもの

にしたいと年代を越えて、交わりの中で学び、働きかけることを大事にしてきました。家庭

経済の健全な運営や、生活リズムを大切にすること、子どもたちの自らの力を信じ、見守り

助けることを変わらぬ願いとしています。友の会発足当時から女性の社会における役割は大

切にされてきましたが、若い母達が、フルタイムで早くから働く時代となり、集まりそのも

のが持ちにくい状況も生まれています。時代を捉えて働きかけを大切にしたいと思っていま

す。

「婦人之友」を創立した羽仁もと子・吉一夫妻は、当時の子どもたちの教育状況から「自

由学園」を創設しました。当時の「自由学園」は帝国ホテルを設計施工した、フランクロイ

ド・ライトによるもので、今も目白にあり国の文化財です。学園は、自労自治の考えのもと

運営され、西武線沿線のひばりが丘に移り、学園町として、多くのゆかりのある方々も住ん

でいます。
113年の長い歴史を持つ「婦人之友」95年の「自由学園」86年の「友の会」とこ

の三団体は、家庭生活、子どもの教育にその基をおく同じ願いがあります。


北コミセンのさわやかまつり、文化祭が地域の交流と文化の発展の一つとして続いていきま

すようにねがいを込めて・・・