この北町で (220)  −あの人 この人−  

局めぐり

                       北町一丁目 川口 奈津子

夫の育った町である北町に家族で移り住んで2年目、子供がお世話になっている四小

PTA役員をやることになった縁でこのコーナー寄稿の依頼を受けました。ここにきて

地域の方々とのつながりも増えてきて、子供たちが皆様に日頃どれほどお世話になって

いるかを体感しており、本当にありがたく思っております。


 さて、テーマは何でも良いとの難しいお題でしたので、趣味のことを少し書かせてい

ただこうかと思います。それが題名の「局めぐり」です。「局」とはおなじみの郵便局

です。以前から手紙を書いたりすることが好きで、友人の誕生日にメールではなくハガ

キを送る、このご時世なかなか面倒に思われるのですが、ポストを覗いて見つけ、喜ん

でくれるところを想像しながら自己満足で書いたりしています。折角なので切手もその

雰囲気や季節にあったもので出したい、などと欲が出て、記念切手なども買い集めてい

ますが、それならどこの局でもできること、そこに「風景印」という特殊な消印を押し

てもらうことが、送るわたしの楽しみでもあります。局ごとに違ったデザインを持って

いて、全国の半数弱の郵便局に配置されています。手紙を出すときにポストに投函では

なく窓口に持っていき、風景印でお願いしますというと押していただけるのですが、自

分で切手を貼った紙を持っていき、手元に残すという収集方法で、郵便局を見かけると

集めるようになってしまいました。消印なので現在では最低郵便料金の
52円切手を用意

しないと手に入らないのですが、普段行かない場所や初めて降り立つ駅などでは、近く

の郵便局の場所を確認して、風景印の有無を尋ねるという習慣がついています。北町に

5丁目に「吉祥寺北町郵便局」がありまして、郵便局のそばにある市民総合体育館の

グランドが、我が家の最寄りであります「吉祥寺本町局」は成蹊大学のきれいなけやき

並木が描かれています。武蔵野市の郵便局は殆どの局で風景印を持っており、吉祥寺周

辺はすべて自転車で回って集めたのですが、ちょっと足を伸ばして武蔵境の方面も集め

に行きたいなと思っているところです。また旅先でも、消印ですので日付も入り、良い

記念になります。局員の方に絵柄の説明を求めると、その土地のことが少し詳しく分か

ったりもして、わたしの大きな楽しみのひとつです。全て集めるというのはとうてい

無理な話なのですが、同じ趣味を持つ人とお互いの地元の風景印を交換したりなどし

て、ささやかに集めています。自分の街に興味を持ってもらうこともまた嬉しいこと

です。
 (武蔵野局の風景印画像の無償使用については、日本郵便のご協力を得ました。

JPに感謝。!! 編集担当) ※押印は52円の料額の切手が貼付してある郵便物に限ります。