この北町で(236)― あの人この人


           地域子ども館と共に

                                          四小地域子ども館 館長 樋口明美  
 平成29年4月、武蔵野市の小学生の放課後の居場所のひとつである地域子ども館がリニューアル!?されました。施設や『学童こどもクラブ』『あそべえ』との呼び名は変わりませんが、両事業の連携と体制が強化されてのスタートです。

 放課後事業の節目ともいえるこの年に、武蔵野市の中でも閑静な雰囲気漂う北町にある四小地域子ども館の館長として、地域の皆様にお世話になることとなりました。

 私が、学区域は違えどもこの吉祥寺北町に居を移したのは、20数年前、もちろん当初は近隣に知り合いすらいません。それでも刺激的な街吉祥寺や公共施設にも自転車で気軽に行ける環境に満足して生活していました。子どもを授かると行政のサービスを活用することで友達もできました。子育て期には武蔵野でコミュニティーも広がり、更に遊び場や施設を利用することが多くなり、北コミセンにも随分お世話になりました。振り返ればこの北町での生活が、今の私を創ったといえるのではないでしょうか。子供の成長とともに自分の時間も増え、地域社会貢献が出来ないかと考えていた時、四小あそべえのスタッフのお仕事の話が舞い込んで来ました。「かわいい子どもたちと楽しい時間を過ごし、安全で安心できる居場所作りのお手伝い」と軽い気持ちで始めたように記憶しています。ところがそんな気楽なものでなく、係わる子供の背景は千差万別、同じ時間が流れる日のない毎日が真向勝負。だからといって日々完結することのない、水物と言える大変な仕事だと感じながらも、これからの社会を支える、夢や希望にあふれた子供たちの成長を支える責任ある仕事と遣り甲斐を覚えると、この放課後事業の取り組みに積極的になりました。

 3年目の秋、他館ではありますがあそべえ館長として職責を担うことを決意し、子どもたちの個々の感性や可能性。生きる力を磨けるきっかけに一役を買うことができればという思いで駆け抜けて参りました。そして気が付けば、地域子ども館の館長を命じられました。スタート地点である四小地域子ども館に着任となったのも何かの縁、改めて地域の様々な資源とネットワークを広げていかなければと。武蔵野方式による放課後施策はさらに発展を目指す上、より地域コミュニティの醸成を図らなければなりません。課題満載ではありますが、毎日を楽しく有意義にそして着実に前進するよう職務に邁進しなければと思います。

 地域の子どもたちの育成支援をする北町の仲間として、ご指導のほどよろしくお願いいたします。